SBT420の日記

名古屋グランパスのファン。

グランパス対コンサドーレの感想 J1第18節

スタジアムへ。

もしかしたら今シーズン最後の現地観戦。

ジンギスカンを初めて食べた。

 

レイソル戦に出場した櫛引選手は「最後の試合だと思ってやる」と話していた。

この試合のスタメンに起用された八反田選手にもそれくらいの気持ちがあってもおかしくなかった。

この起用は結果的に悪い方に出てしまったけれど、プロの監督と選手という生き方を経験しないと知りえない部分があるんだろうな。

監督は試合を指揮するだけが仕事じゃないし、選手のモチベーションも考慮しないといけない。八反田選手はおそらく序列はかなり低い。若手ならまたしも、中堅でその立場だと色々と考える事もあるはず。彼もまたプロのサッカー選手であると同時に1人の人間だし、今の仕事をこれからも続けられるかどうか迫られた人と何も変わらない。

そういう理解とリスペクトに欠けていると当然的外れな批判をする輩の声を聞くことになる。そういう奴は選手を下に見てるんだよ。馬鹿の極み。

 

でもさすがに擁護できないほど散々だったのは確か。契約とかどうなってるのか知らないけど、今シーズンどころか来シーズンにも響きそう。

343のWBに置かれるということは大外に張らず内側に入っていけって感じだったかな。

見返してみると、確かに大外には張らない。内側に入る場面はあるが、そこでパスを受ける動きをしているかどうかはどうなんだ。出そうだけど出てこない。出し手も迷っているような雰囲気があった。役割は与えられていたんだろうけど、それが見ていてもはっきりしない。

ディフェンスラインに下りるネット選手や小林選手が空けたスペースに入るか、そこに入った玉田選手の空けたスペースに入るか。そのへんでスペースを支配できればボールを運べたかな。

練習では良い受け方ができていたんだろうけど、試合になると前向いて受けられなかった。ターンすらなかった気がする。ハーフスペースに位置取りはするけれど、そこへパスが出るわけでもないので結局そのスペースを使えないまま潰すだけになっていた。

狭い局面でも前向いてパスを受ければ運べるし、PK獲得の少し前の場面ではそういうプレーがあった。そういうところだったのかな役割としては。

 

サイドの選手は大外で相手のサイドの選手を引っ張る位置にいてドリブルで仕掛けるのが合ってると思っているけれど、八反田選手にはその質は持ち合わせてないよね。だからスタメンに驚いたし、ダメだったら後半頭から青木が秋山か和泉かぁなんて思ったわけで。

出番が回ってこなかった青木選手や秋山選手はぶつけるところがない思いがあったかもしれない。

試合前から左サイドは誰になるんだって言われていたからスポットはそこだと思っていたけれど、こんなん考慮しとらんよ。

 

後半。座っていた席を離れて立ち見。後ろの輩の声から離脱するために。Jリーグ開幕当時から応援していそうなおじさんの隣だった。小さい声ではあったけれど、チャンスだった場面では惜しいなぁとつぶやく穏やかな人だった。

1人少なくなった後半は、皮肉にも攻守ともにグランパスのやり方を整理できるくらい良かった。構図がはっきりして展開がわかりやすくなった。結果は悔しいものになったけれど、こういう試合から考察できることは多い。

玉田選手に代えて金井選手を投入。432みたいなシステムだったかな。左サイドは金井選手がカバーする範囲がとてつもなく広いし、中盤に人数がいないからそこで空いたスペースを好き勝手に使われる。前田選手がディフェンスラインまで下がると522になる。中盤の2のスペースに入れられた時はディフェンスラインから1枚飛び出して対応する形はあった。

中谷選手や丸山選手、ランゲラック選手の守備でなんとか踏ん張る。前半よりも後半を0で抑えたほうが大変だったはずなのに。彼らの頑張りが報われなかったことが悔しさを加速させる。

数的不利でいつも以上に失った後のカウンターが危険な状況の中でボールを回したのをポジティブに捉えるなら、次の試合では11人でできるからあえて厳しい条件でやれたこの縛りプレーはきっとそこまで悪いものではなかったかもしれない。公式戦でやるようなことではないけれど、肉を切らせて骨を断つ的な効果が時間差で出るかもしれない。

まぁコンサドーレは急いでボールを奪う必要もないし、しっかり待ち構えてカウンターを狙えばいいって考えもあっただろうからある程度は回させたかもしれない。

 

何度か危ない形を作られた後、櫛引選手に代えて和泉選手を投入。441に変わる。

ロングボールを収めてくれるジョー選手を起点に相手を押し込む場面も何回か作る。

もし、後半頭の交代が玉田→和泉なら少しは構図が変わったかもしれない。相手にボールを保持される時間が少なくなって、櫛引→金井で圧力を途切れさせない展開もあったかもしれない。櫛引→和泉、玉田→金井でもありだし、交代の順番が違えば同点もしくは逆転に至るまでの流れを持ってこれたかもしれない。

 

数的不利な状況だとロングカウンターしか手立てがないかもしれないけれど、最初の交代が守備のバランスに重きを置くものだったから相手の攻撃を受けるしかなかった。推進力と圧力を持ってる和泉選手をまず入れて、相手を陣地に押し込んでこちらのボール保持の時間を確保することを優先するべきだったかも。玉田選手を代えちゃうとタメがなくなるから間延びもする。ボールを持っていれば人数は関係ないと言うのならそれこそ積み上げてきた失わないボールの持ち方を発揮させてペナ内に何度も侵入していく形を作るべきだった。

それでも最後のコーナー2本含めて、得点を狙い続けられたのはポジティブな部分だろうな。

数的不利でリードされて時間も少ない焦りがラストパスやコントロールに現れてしまうのが残念だった。

 

未消化2試合は決してアドバンテージなんかではないけれど、勝ち点0で終わるのはかなり痛いからヴィッセルセレッソからはなんとしても勝ち点を取らないと。

後半の中盤の人数を増やしたり、パワープレーをする現実的な采配もそうだけど、今更何かを試すような選手起用をせずに、スタメン固定してでも積み上げてきたことを正しく発揮できる選手を使うべきである。