残留しました。グランパス。
勝ち点41でも降格の可能性があるリーグなんて世界を見渡してもそうないらしい。
結果として、ジュビロがJ1参入プレーオフへと回ることになった。フロンターレさんには感謝。
ジュビロについては多くを知らないので何とも言えないけれど、グランパスとの対戦での発言が最終的にブーメランとなって突き刺さったということでよろしいかな。
リーグ全体を見ても上も下も混戦でドラマチックなのに、それぞれの試合も劇的な展開があって話題に事欠かない。特にこの最終節は得点数が多い。
2年前はベルマーレの降格が決まっていたにも関わらず完敗してしまったけど、こうして同じようなシチュエーションでリベンジできる機会が訪れるってのもまたできすぎているというか。
1つの物語だとしても盛り沢山すぎて。どのエピソードも面白いし。
展開も同じ様に推移していく。2点先行されてPKで1点返す。その先の展開次第でグランパスが過去を乗り越えられるかどうかの分かれ道だった。
得点の形はどうあれ、自力で世界線を変えた。
試合序盤。入りはちょっとバタついた印象。焦りとまではいかないまでも気持ちと重心が前掛かりになっていたかな。意識が他のところへいってしまうと、ボールコントロールが狂う。止める蹴るが正確に行えないとどうなるかはもう知ってる。
データとしてのボールロスト回数の数字が欲しいところではある部分だけど、ベルマーレの守備は相馬選手に狙いを定めていたような感じがあった。前節は単独での突破が難しかったが、この試合は単独での仕掛けが難しかった。現状でも充分なくらい上手いと思うけど、風間監督の言うフリーの定義に基づくとしっかりボールが止まらなかったからフリーになれなかった。なので仕掛けられる状態にならなかった。相手を外し切れてもいなかったかな。ボールを持つと複数で取りに来られたし。
失点の場面では相馬選手とネット選手でボールを取りに行ったけど取り切れず。その後もうちょっと追ってほしかったなぁ。サイドの奥まで持ち込まれて、中谷選手が引っ張られ、ペナルティエリア内で数的不利が生まれた。和泉選手の絞りも遅れてはしまっていた。映像を止めなくてもクロスが入ったら失点するとわかるくらいの形だった。だからこそもったいない失点だった。数的優位で奪いに行くならそこで確実に取り切るべき。シュートを防ぐとか打たせないとかクロスを入れさせないとかじゃなくて、修正するならそこまで遡りたい。
2失点目はPKだけど、これもPKを取られたことが問題ではなくて。左サイドで人数かけて奪いに行ったのに取り切れずボールを運ばれたからだと思う。密集を細かいパスで突破していくのはグランパスがやることなのに。
ベルマーレの練習にも参加していた?らしい相馬選手に躍動させず、左サイドの密集を突破したりと両サイドの押し合いに屈した前半だった。
後半から相馬選手に代えて前田選手を投入。343から442に。
相手陣地に入れば前線の中盤もグルグル流動的になるので関係ないかもだけど。肝になっていたサイドの押し合いに手を加える。
相手WBに対して数的同数の形を作れた。質もあっただろうけど、前を向いてボールを持てた。数と推進力とカットインがあればペナ角を支配できる。
勝ち点上積みできれば良しだったベルマーレもリードを守るために引いていたのも悪い展開じゃなかった。結局のところ、ボールをしっかり保持させてもらえないと困るわけだから。
5レーンの大外に選手を配置するポジショナルプレー。ドリブラーを置くが、その後ろのサイドバックに和泉選手を置くのめちゃくちゃ好き。色んなポジションができる選手と言われるが、グランパスのやり方だと後ろのポジションが合ってる。パスもドリブルもできる、スペースにも走り込むので大外からドリブルで仕掛ける選手の助けにもなるし、大外に張って相手DFを引きつけてできるハーフスペースも内側に入ることで生まれるスペースも使える。止める蹴るもこれからまだまだ伸びるとしても、プレーの正確性が上がったのは大きいよね。
今はまだここまでな印象。しかし偽サイドバック的役割もできないわけじゃない。回数がそこまで多くないから印象薄いだけかな。それが見られるようになってこそ完全体になる。今のところサイドの誰と組ませても背中を押してくれる。
クロスの本数が多くなってきているが得点にまで至らない。精度はワロスとまではいかないけど、点で合わせるのに苦労している感じが。PK獲得の起点もクロスだったから無駄ではないし、得点パターンを増やすには良いと思う。幅広く。
他会場の結果に救われたとは言え、無事に残留。
色々と思う事もまだまだあるし、安心感から感情の溢れが止まらない。
本当に良かった。
