日本代表対ベルギー代表
ベルギーがどれくらいのモチベーションで挑んだのかはわからない。まだまだ出てない選手もいるし。
ブラジル戦を経て、日本の守備は落ち着いて対応できていた。逆に言うと若干アグレッシヴさに欠けた印象もある。引いて守るにしても相手の出方を伺いすぎ。ベルギーのビルドアップを崩すまでに至っていない。ボールをサイドなりに追い込むような動きも見られない。自らアクションを起こしてボールを奪いに行く姿勢がもっとあってもいいと思う。親善試合で交代枠も多いから大きく崩れることがなかったと思いたいが、全体的に集中力は高かった。失点してしまった場面のようなのはどんな試合にも一度や二度ほどあってもおかしくない。
対して攻撃のほうがさっぱり手応えがない。せっかく奪えたボールもすぐに失ってまた守備の繰り返し。相手の守備を動かしてスペースを開けさせるようなパスもほぼ無し。相手の目の前でゴチャゴチャするだけ。前線にいた大迫選手がなんだか可愛そうなくらい孤立していたというか、以前できていたことがまるでできていなかった。やらせてもらえなかったのかもしれないが。起点になって時間が作れない。両サイドもとにかく縦に突破、裏のスペースを狙うばかりで、得点をしなくちゃいけないと焦ってばかりいた。代表なんてまともに連携が取れないんだからちょっとのズレでもダメなのに大きくズレる。おろそかな技術が露わになる。サイドの片方は乾選手の方がいいな。スタメンの組み合わせだと縦ばかり狙って視野がグッと狭くなる。乾選手や森岡選手はドリブルやパスで横の動きも使えるから途中で入って多少心拍数が落ちたような攻撃になった。速い攻撃をしたいのはわかるけれど、並べた選手たちの攻撃方向がみんな一緒で考えなしに突っ走るだけでまともにボールが足につかないなんて可能性が無いに等しい。相手のミスや運良くボールが転がってくるような場面でしか得点が期待できないなんて格上との戦い方じゃない。
まだ決まった相手に勝ちに行く試合じゃなくて戦術や選手を試すようなものかもしれないけれど、使われる選手が誰であれ、あまりにも戦術が浸透していないというか決まり事がないような感じがする。
