30年目のシーズンが開幕。
とても親近感のある数字だけど積み重ねてきた数の厚みは全然違う。
グランパスは、というかどこのクラブも感染は避けられないような状況ではある。
キャンプの中断や練習試合の中止は不安材料であった。その分入ってくる練習の情報が減ってモヤモヤするのだ。
というわけでまるで味見も中の様子も見えないまま蓋を開けたホーム開幕戦。
グランパスは4231。新加入のチアゴ選手、レオシルバ選手、仙頭選手、酒井選手がスタメン。
ヴィッセルは4312。
これが準備が足りなかったとまで言えるかどうかわからないけれど、相手にCKが少し多かった印象。しかもそれが割と先に触られていてヒヤリとした。相手のDFラインにはある意味パワフルな選手が多いからね。
グランパスのCKでは宮原選手が前に行くようになっていた。相手に強力なサイドアタッカーがいるとロングボールの競り合いを余儀なくされるが負ける姿をあまり見ないから実は期待できるよ。
序盤はバタつく。俯瞰で見てても相手の配置がパッとわかる感じじゃなかった。サイドがSBだけだったからかな。まぁその配置があまりこちらのことを考えていないというか、相手も試行錯誤の最中というか。
ファストブレイクの定義はまだなんとも。
ただ速く攻めるための奪う立ち位置は見えたかな。
酒井選手と仙頭選手はサガンでやっていたのもあってビルドアップに対する理解が深いような。相手アンカーにパスを入れさせない立ち位置とCBへのプレスが良い。
ヴィッセルはSHもWGも置かなかったので相馬マテウス選手が少し中央に絞り気味に立つ。IHへの圧力がかけやすい位置。稲垣レオシルバ選手と挟み込むような。追い込んでこぼれ球回収してからのトランジションも速くて展開も良かった。ファストブレイクという言葉で共有されているからこその攻撃だったかなと。
宮原吉田選手はSBにパスが出ても迷わない。数的不利にすらならないので読みやすかったかな。前向きの守備がポジティブトランジションを加速させる。
中谷チアゴ選手は強い部分を出して奪えるようにカバーしていたのが良い。相手2トップは代表レベルだったけど負けなかった。ビルドアップのパススピードも良い。ボール保持でも速く攻めるってことかな。
各地の開幕戦をザッピングしていただけの印象だと、割とどこも保持していくのかなと。
どこ相手でも同じようにハマるとは思えないけれど、ヴィッセル相手にここまでやれたなら期待は大きくなる。
相手が引いて守備ブロックを形成するやり方を選択してきて遅攻せざるを得ない展開にされたときはどうするかな。