よく相手のサッカーに付き合うな、と言いますが。
そういう時はたいていよくない展開になる。
グランパスは352。アンカー米本選手。右WGは中山選手。ハチャンレ選手が復活。
ゼルビアは4231。
トランジションには4つの局面があるけれども、ゼルビアはプレーを短時間にすることで自分たちにとって有利な局面を作り出しているような印象。
プレーが途切れれば選手はそれぞれ配置に戻れる。それを自陣敵陣問わず実行できればいくつもデザインのあるセットプレーで刺せる。
相手の保持に付き合ってパス繋ぎに翻弄され続けると守備ブロックにズレが発生して脆くなる。どうしたって人が動くから。守備ブロックのズレがプレーの時間とともに起こるならその時間をなくせば良い。
相手保持時にとにかくプレーを切る、配置を整える、その状態で寄せる、蹴らせる、ロングボールであれば精度の良し悪し関係なく五分五分のボールなので回収の可能性に全力の強度で挑む、回収する、自陣回復、敵陣でのセットプレーにする、整える、回収する、以下繰り返し。
敵陣でのセットプレーは自分たちのボールならフリーキックでもCKでもスローインでも良い。セットプレーでの手札は1試合で全部出せないくらいには多分ある。
不確定要素入り混じる局面の繰り返しだけれども、そもそもサッカーなんてのはそういうのしかないから、22人の半分の11人が意図を共有して誘導さえできれば勝てる賭けになる。
投げられた賽の目をコントロールできなくても、狙った賽の目が出やすいお椀を選ぶことはできる。この例えが合っているのかはわからない。
主力を欠く昇格組にホームで敗戦したのはどこかで響きそうな予感。
悔しさとともに忘れるだろうが。
グランパスは何を狙ってボール保持をするのか。
右サイドハーフスペース最奥、ポケットと呼ばれている位置だろうか。
352の配置から司選手が一列下りダブルボランチにして和泉選手がトップ下に立てば右サイドでも数的優位を作れる。あの位置に侵入した先を未だ見れずにいるが。中山選手と久保選手がトライした結果、回数は久保選手の方が多かった。それだけでチョイスする理由にはならないけれども。
左サイドは今日も沈黙していた。というかさせられた。
こちらのサイドは山中選手に蹴らせるスペースと時間を与えるのが狙い。
しかし、クロスを上げる回数より上げられる回数の方が多かったことについては修正の余地しかない。何もできずになんでもやらせた結果。対面する相手が逆足サイドでカットインからのクロスを持っていることを知っていたのかすら怪しい。何か他に気になることでもあったのかあまりにも寄せが甘くてあっさりクロスを上げられていたので思わずツッコミを入れてしまった。なんでやねん。
3バックと司選手が一列降りてダブルボランチの5枚いてボールが運べない理由を知るには負け試合をもう一度見る必要があるがどうするか。
逆サイドへのロングボールも悪くはないと思うけれど、単純計算して前の方には4枚しかいませんがその先の展開をどう考慮したか。ビシバシに対策された選手で挑むにはかなり分が悪い。
次はアルビレックス。
いきなり勝点落としてしまったからにはもう取りこぼせない。
が、もうこれ以上ないくらいの重圧を背負ってプレーしてくれているので鬱憤を晴らせるように期待するだけ。ファミリーとの我慢比べなんて面白くないでしょう?